【5月27日(火)】
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2011年4月27日 中日新聞 【コラム】より
「4号機では依然、緊張が続いている」。フクシマの話ではない。 旧ソ連時代に爆発事故を起こしたチェルノブイリ原発(ウクライナ )の所長が、最近、語った言葉だ
4号機には今も未処理の核燃料が残り、すっぽり覆ったコンクリー ト製「石棺」は老朽化で放射能漏れの恐れが出てきている。事故か ら昨日で二十五年の時が流れたが、なおも原発の半径三十キロ圏に は人が住めない。無論、人々の健康被害も続く
万が一の事態になれば、被害にはほとんど「終わりがない」と教え るチェルノブイリの悲劇だ。そして、深刻度で同じ「レベル7」の 福島第一原発事故は「人間が制御できない」ことの恐怖をみせつけ る。こんなペルシャの諺(ことわざ)が、頭を離れない。<閉めら れない扉は、開けてはいけない>
電力源としての原発依存は「現実的選択」だという言い方がある。 では、この「現実」はどうか。米シン...クタンクによれば、世界の発電容量は昨年、初めて風力や太陽光、 小規模水力などの再生可能エネルギーが、原発を上回った
その差は一層開いていくと研究機関はみる。さて、日本の再生をか けるのにふさわしい“扉”はどっちだろう。早晩、「時代遅れ」に なる原発への依存体質の維持か、伸びる再生可能エネルギー分野へ の野心的取り組みか
少なくとも確かなことが一つある。後者は<閉められる扉>である 。
「4号機では依然、緊張が続いている」。フクシマの話ではない。
4号機には今も未処理の核燃料が残り、すっぽり覆ったコンクリー
万が一の事態になれば、被害にはほとんど「終わりがない」と教え
電力源としての原発依存は「現実的選択」だという言い方がある。
その差は一層開いていくと研究機関はみる。さて、日本の再生をか
少なくとも確かなことが一つある。後者は<閉められる扉>である